病院を開院するにあたって供血犬の必要性があり大型犬を迎え入れなければと思い、早速購入したのがラブラドール・レトリバー(チョコレート)でした。
名前は毛色がチョコレート色だったので、「Royce's チョコレート」をあやかりまして「ロイズ」に決めました。
大型犬なので躾はしっかりしなければと思い、とことんスパルタで教え込んだおかげでとても従順で賢い犬になりました。ドッグランで何処にいても一声掛けると一目散に戻ってきました。
病院でも活躍はとしては、輸血のため採血となると躾が行き届いたせいか、微動だにせず頸静脈からでもすんなりと大量の血液を採ることもでき、供血犬として大活躍しました。そのおかげで沢山のワンちゃんを助ける事が出来ました。
水が好きで泳ぎが得意で冬の海や湖や川でも飛び込んで泳いでいました。運動神経は抜群で高い岩場にも跳びのって跳び下りたり、フリスビーもしっかりキャッチして戻ってきたりと縦横無尽に駆け回っていました。
ラブラドール・レトリバーとしては中型でした。生涯通じて体重33kgほどで肥満でもなく、機能的イレウスで試験開腹した以外は特に大きな病気も患わなかったです。
しかし、13歳になった夏に園芸用の腐葉土を入れていた鉢に生えたキノコを食べて以来、下痢嘔吐が続き重度の脱水状態になりました。治療により消化器症状は治まったもののその後、後躯麻痺が起こり徐々に歩行困難になってしまいました。
血液検査ではALPの上昇(374 IU/L)のほか特に異状なし、レントゲンでも肺野に異常なし腹部では腸管内ガス像が顕著で消化管の動きが悪いために食欲減退が続きました。
原因のキノコは「オオシロカラカサタケ」だと思われます。その当時撮った写真とネットで検索してみた写真を比べてみても「これだ!」という写真が見つかりません。
ロイズの亡くなる12日前。よたよたでしたがまだ気力で立てました。
キノコ事件の2か月後に呼吸困難になり家族がみんないる前で息を引き取りました。
長男が病院に駆けつけるまで頑張ってくれました。
享年13歳